反貧困ネットワークについて

メッセージ

反貧困ネットワーク代表世話人 宇都宮 健児

反貧困ネットワーク代表 宇都宮健児
2011年3月11日、マグニチュード9.0というわが国観測史上最大の巨大地震が発生しました。東日本大震災は、巨大地震に加えて、大津波や福島第一原子力発電所事故により、広範囲かつ深刻な被害をもたらしています。

東日本大震災発生から1年経過しましたが、死者・行方不明者は、1万9000人を超え、避難生活を強いられている被災者はいまだに34万人を数えています。

反貧困ネットワークを代表して、未曾有の大災害で亡くなられた方々に対し、謹んで哀悼の意を表するとともにご冥福をお祈り致します。また、現在も過酷な状況に置かれている被災者の方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。

反貧困ネットワークは、わが国で広がる貧困問題を可視化・顕在化させることにより、貧困問題を社会的・政治的に解決し、人間らしい生活と労働の保障を実現させるために、2007年10月1日に、貧困問題に取り組む多様な市民団体、労働組合、法律家、学者、諸個人が集まり結成されたネットワークです。

現代の貧困の特徴は、経済的な貧困に加えて、貧困当事者が社会的人間的に孤立している「関係の貧困」にその特徴があります。わが国の貧困拡大の大きな要因となってきたのが脆弱な社会保障制度とワーキングプア(働く貧困層)の拡大です。2009年9月の政権交代は、わが国の貧困拡大に歯止めをかけ、貧困問題の解決に向けて大きく前進することが期待されましたが、残念ながら、現状は貧困拡大に歯止めがかけられていません。

私たちは、貧困拡大に歯止めをかけ、貧困問題を解決するために、これまで以上に様々な人々・団体とつながり、行動していかねばならないと考えています。

また、当然のことながら、貧困拡大に歯止めをかけ貧困問題の解決を目指す反貧困ネットワークの活動は、東日本大震災の被災者が人間らしい生活と労働を取り戻す取り組みとつながる活動であると考えています。

2012年3月

 

◆宇都宮健児プロフィール
1946年、愛媛県生まれ。東京大学法学部を中退し、司法研修所入所。
1971年、弁護士登録。
以後、日弁連消費者問題対策委員会委員長、日弁連多重債務対策本部本部長代行、東京弁護士会副会長、年越し派遣村名誉村長などを歴任。
2010年4月から日弁連会長。
著書に、『大丈夫、人生はやり直せる-サラ金・ヤミ金・貧困との闘い』(新日本出版社) 『弁護士、闘う 宇都宮健児の事件帖』(岩波新書) 『弁護士冥利-だから私は闘い続ける』(東海教育研究所)など。

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