声明(2009/10/16)
- 2009年10月16日
- 投稿者:反貧困ネットワーク
- カテゴリー:声明・提言
反貧困ネットワーク
代表 宇都宮 健児
10月14日、反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長が、政府の国家戦略室の政策参与として起用されることが内定した。
湯浅事務局長の起用は、同氏のこれまでのNPO法人自立生活サポートセンター・もやいや反貧困ネットワーク、年越し派遣村村長などの活動が評価されたものであり、同氏には、年末年始の緊急対策での政策提言が期待されているものと考える。
わが国の現状は、雇用情勢が悪化する中でホームレスが急増し、年末年始の「派遣村」再現すら憂慮される事態となっている。新政権には、「派遣村」を必要としない緊急対策が求められている。
私たちは、新政権が、湯浅事務局長の経験と力量を十分に活かし、万全な年末対策を具体化することを、大いに期待する。
一方で、私たちは、今後の政府の施策を注視するとともに、引き続き政府に対し、貧困率の測定とそれに基づく貧困率削減目標の定立を求める。さらに、3党合意に基づく労働者派遣法の早期抜本改正、最低賃金の大幅引き上げと全国最賃制確立、有期労働契約の濫用規制、「障害者自立支援法」の廃止と、「制度の谷間」がなく利用者の応能負担を基本とする総合的な制度の制定、児童扶養手当の抜本改正、母子加算・老齢加算の復活等、総合的な貧困対策を求める。
私たちは、引き続き、貧困に苦しむさまざまな人の声を聞きながら、それらの人とともに力をあわせ、貧困のない社会を目指し、活動を継続していく決意であることを表明する。