- 2017年05月16日
- 投稿者:反貧困ネットワーク
- カテゴリー:お知らせ
シンポジウム「見えにくい貧困をいかに可視化させて報道するか」
21世紀に入り、日本社会で「貧困」が顕在化し、メディアの報道テーマとなっていることから、上智大学メディア・ジャーナリズム研究所では「貧困報道」に焦点を当てたシンポジウムを開催します。
政治や行政の政策課題として「子どもの貧困」等の実態調査や解消策が急務と言われるなか、個々のジャーナリストはどのような問題意識と方法で報道しているのか。行政との連携はどこまで進んでいるのか。インターネットで個人情報が暴露・拡散されてしまう環境で当事者をどう守るのか。実生活を伝える従来型ルポとデータをどう組み合わせるのかなど、報道の側が向き合う「課題」を貧困の研究者も交えて発展的な議論を展開したいと考えています。
日時:6月11日 午後15時〜17時30分
場所:上智大学 2号館 17階 国際会議室(2-1702)
主催:上智大学メディア・ジャーナリズム研究所
第1部(15時〜16時15分) 「貧困は当事者だけの問題か」
パネリスト
首都大学東京/阿部 彩
朝日新聞/錦光山 雅子
読売新聞 /原 昌平
毎日放送/奥田 雅治
第2部(16時30分〜17時30分)「見えない貧困を可視化させるには」
パネリスト
首都大学東京 /阿部 彩
日本放送協会 /板垣 淑子
朝日新聞 /錦光山 雅子
読売新聞 /原 昌平
毎日放送 /奥田 雅治
上智大学 /小此木 潔
(第1部・第2部)モデレーター/上智大学 水島宏明
入場:無料
問い合わせ先:上智大学メディア・ジャーナリズム研究所(担当・水島 )
03-3238-4154
メールアドレス:djournal@sophia.ac.jp
- 2017年05月09日
- 投稿者:反貧困ネットワーク
- カテゴリー:お知らせ
相模原障害者殺傷事件を問う講演集会!
フリーター全般労働組合生存部会主催の集会のお知らせです。
日 時:2017年5月28日(日) 開場14時半
場 所:フリーター全般労働組合事務所
渋谷区代々木4−29−4西新宿ミノシマビル2F(初台駅東口を出て、吉野屋のある交差点を吉野家角側に渡る。
吉野家とサンクスの間の遊歩道を入り、細い道を1本渡り、すべり台のある先に進む。すぐ先の右手の階段・スロープを降り、一つ目のT字路を左に曲がった左のビル)。
会 費:組合員無料、組合員以外=参加費300円、交流会費700円
第一部 15時〜18時
講 演:市野川容孝さん(社会学) 「生−権力」、相模原障害者殺傷事件と関連させて
第二部 18時半〜21時半 交流会
優生学思想-人類の優良な遺伝形質の保存・増加と劣悪な遺伝形質の淘汰を主題とする学問・思想-に基づきナチス・ドイツが進めていた「安楽死」政策は、ヒトラーによる日付のない秘密命令書「Aktion T4」(T4作戦)によって実行に移された。それはユダヤ人大虐殺(ホロコースト)の影で光をあてられてこなかった精神障害者や知的障害者、同性愛者等の大量虐殺である(T4作戦中止後も虐殺は実施され犠牲者は20万人に達した)。
2016年7月27日、容疑者Uは障害者施設「津久井やまゆり園」に侵入し、入所者を次々と殺傷した(死亡19人、重軽傷26人)。容疑者Uが衆議院議長に宛てた手紙で「保護者の疲れきった表情、施設で働いている職員の生気の欠けた瞳、日本国と世界の為と思い、居ても立っても居られずに本日行動に移した次第であります。…中略…障害者は不幸を作ることしかできません。…中略…是非、安倍晋三様のお耳に伝えて頂ければと思います」と書き綴った。
この要求は、荒唐無稽なものではない。緊縮財政、福祉削減、生保バッシング、自己責任などを旗印に台頭した新自由主義と優生学思想とのカップリングから生成した思想は、保守的道徳観の復活、治安の強化、マイノリティの権利の削減、排他的ナショナリズムを社会のすみずみまで拡張しようとしている。現代社会を覆うこの思想傾向がヘイトスピーチ・ヘイトクライムを明ら かに育んでいる。
近代的「生―権力」(M.フーコー)は、社会構成員一人一人の身体と生命に照明をあて、増大させ、増殖させる一方で、一群の人びとを死の中に廃棄する権力であるという。障害を持つものを隔絶し、収容するという排除的な社会システムとは、この近代的「生−権力」に付合する。しかし、危機的状況の中にあっても、一人一人の生を輝かせる営みは、確実に息づいている。障害者の自立生活運動の中から草の根的に育まれたパーソナルアシス
タンスというシステムやバリアフリーの運動は、人として個々人に分裂した人間を再結合するシステム運動として捉え返されなければならない。
差別者、ネオ・ナチを、徹底的に糾弾し、その登場を許してはならない。人間の生命を奪ってもよしとする思想と実践に対決する、怒れる思想と実践が何としても必要なのである。
主 催:フリーター全般労働組合生存部会
- 2017年05月09日
- 投稿者:反貧困ネットワーク
- カテゴリー:お知らせ
第6回 子どもの貧困対策情報交換会 を6/17(土)に開催します。
さわやかな日差しのなか、GWも終わりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワークでは、子どもの貧困対策法制定の6月と施行の1月に、「子どもの貧困対策情報交換会」を開催しております。
第6回となる今回は、地域の実態把握に努める調査や、自治体のオリジナリティある取り組みをご報告いただきます。
次のとおりご案内いたしますので、お誘い合わせのうえ、ご参加ください。
第6回 子どもの貧困対策情報交換会
■テーマ(予定)
子どもの貧困対策:自治体の取り組み最前線
日 時:2017年6月17日(土)14:00~17:00(13:30開場)
会 場:台東区民会館 8階 特別会議室(定員100人)
住所:台東区花川戸2丁目6番5号 (都立産業貿易センター台東館併設8・9階)
電話:03-3843-5391,03-3843-5392
アクセス:https://www.sanbo.metro.tokyo.jp/taito/access/
交通案内:東京メトロ銀座線 浅草駅7番出口から徒歩約5分/東武伊勢崎線 浅草駅から徒歩約5分
都営浅草線 浅草駅A5出口から徒歩約8分/つくばエクスプレス線 浅草駅A1番出口から徒歩約9分
台東区循環バス北めぐりん 二天門停留所からすぐ
資料代:500円(可能な方より・学生無料)
講 師:
石川 里香さん/東京・大田区 福祉部子ども生活応援担当
大田区子どもの生活実態に関するアンケート調査と子どもの貧困対策「おおた子どもの
生活応援プラン」
鈴木友一郎さん/沖縄市こども施策研究会(代表)、沖縄県子どもの貧困対策有識者会議審議委員
沖縄県子ども調査と子どもの貧困対策「沖縄モデル」
前城 充さん/沖縄・南風原町 民生部子ども課長
全ての子どもたちに居場所を:南風原町の取り組み
討 論:
―――――――――――
閉会後 同会場で茶話会予定
開会前 13:00~13:30 「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク総会
―――――――――――
■申込み:参加ご希望の方は、件名に【情報交換会申込】と明記のうえ、
①お名前、②お立場・ご所属、③お住まいの都道府県、④電話番号
をご記入いただき、6月15日(木)までに、下記のアドレス宛にお申し込みください。
mail@end-childpoverty.jp
★当日参加歓迎ですが、準備の都合上、事前申し込みにご協力ください。また、定員となった場合、人数調整を お願いすることもあります。
——————————————-
■主催:「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
■助成:公益財団法人 キリン福祉財団
★問い合わせ・当日連絡先:
TEL 070-6576-3495
E-mail mail@end-childpoverty.jp
——————————————-
「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク
TEL 070-6576-3495(電話番号が変わりました)
E-mail mail@end-childpoverty.jp
HP http://end-childpoverty.jp 「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク
※活動をご支援ください 「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークの活動は、皆様のご支援により支えられています。
- 2017年05月09日
- 投稿者:反貧困ネットワーク
- カテゴリー:お知らせ
希望政策フォーラム!「宇都宮けんじ、都政と都議選を語る」
小池都政のゆくえに注目が集まる中、2017年7月2日、都議会議員選挙が行われます。東京の今後を左右するこの都議選、私たち市民はどう向き合えばいいのでしょうか。
築地問題が注目されていますが、昨年夏の都知事選で焦点となった保育や雇用、教育、そして生活の問題・・都議選で何が争点になるべきなのか、宇都宮けんじとともに考えます。
みんなで話し合うグループワークの時間もあります。
「都政ってよくわからない」という方も、ぜひお越しください!
尚、お申し込みのご予約は後日受付開始となります。
後日、受付情報やイベント詳細など続報をお知らせさせていただきます。
【日時】2017年5月23日(火) 18:30開場、19:00~
【場所】文京区民センター2A
地下鉄丸ノ内線・後楽園駅4a出口より徒歩5分/南北線・後楽園駅6番出口より徒歩3分
都営三田線・春日駅A2出口すぐ/JR水道橋駅東口より徒歩10分
地図 http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=1754
【参加費】500円※生活にお困りの方は無料。
※ノートテイクや、小さなお子さんがいらっしゃる場合は託児などの対応もいたします。
お気軽にご相談ください。
【主催】希望のまち東京をつくる会
http://utsunomiyakenji.com/
- 2017年05月03日
- 投稿者:反貧困ネットワーク
- カテゴリー:お知らせ
アップルの空飛ぶ魔術―失われた2000億円余の税収
連載第5回「ふたたび旅へ」
アイフォーンなどアップル製品は実際には中国で製造され、組み立てられ、直接、消費国に配送されます。しかし帳簿上では余計な回り道をして、はるか離れたアイルランドの子会社(ASI)が完成品の最初の購入者となります。ASIは購入した製品を各国の消費者向けに再販売することになります。
ヨーロッパ、アフリカ、インドなどに対してはもう一つのアイルランド子会社ADIを通じて、日本を含むアジア向けはシンガポール子会社を通じて消費者の手に届けられます。カリフォルニアから始まったアップルの旅は、アイルランドで一息つく暇もなく、ヨーロッパ諸国、アフリカ諸国へと、あるいはユーラシア大陸を超えてアジアへと、はるかな旅にふたたび飛び立つのです。
しかしこの旅は最初のアイルランドへの旅と同じく、普通の旅ではありません。アイルランド子会社もシンガポール子会社など消費国に届くまでの中継子会社も、すべて多国籍企業アップルのグループ内の子会社です。グループ内の子会社どうしの取引は、貿易という形をとっていても、その取引は同一会社内の内部取引なので、その価格を自由に決めることができます。
アイルランド子会社ASIは、中国で生産された製品を安く購入する一方、消費国には高い価格で販売することによって、利益の大半を手元に集中していたのです。これが移転価格による利益の移転です。こうしてヨーロッパ諸国や日本などで生じた販売利益を、アイルランド子会社に集中することができたのです。これが魔法の第3です。
それだけではありません。アイルランドのアップル子会社は、どの国にも居住しない法人になりすますことによって、どの国からも課税されない「無国籍法人」と化しました。
法人に対する課税方式として、法人が設立された国が課税するという考え方(本店所在地主義)と、法人を管理・支配している国が課税するという考え方(管理支配地主義)とがあります。アメリカや日本は前者の考え方をとっていますが、アイルランドは後者の考え方をとっています。
AOI、AOE、ASIなどのアップル社のアイルランドにある子会社は、アイルランドで設立されていますが、同国での管理・運営の実態はありません。例えばAOIには三人の取締役がいますが、そのうち二人はカリフォルニアに居住しており、取締役会はほとんどカリフォルニアの本社で開かれています。ASIの取締役会も同様にカリフォルニアで行われています。
これらの事実はアイルランドの子会社に対する管理・支配はアメリカで行われていることを意味しています。したがってアイルランドでは課税されることはありません。他方これらのアイルランド子会社は、アメリカで設立された会社ではないので、アメリカでも課税することができません。結局、アイルランドにあるアップル子会社は、税の上ではどこの国にも居住しない「国籍なき企業」として扱われ、どこの国の課税権も及ばないことになっているのです。これが魔法の第4です。
(公正な税制を求める市民連絡会幹事・合田寛)