日弁連は、10月23日(水)10時~22時、「全国一斉生活保護『水際作戦』ホットライン」を実施します。
本年2月20日、さいたま地方裁判所は、生活保護の申請を繰り返し拒否した三郷市の行為の違法性を認め、損害賠償の支払を命じましたが、このような事例は、氷山の一角にすぎず、窓口で生活保護の申請を受け付けずに追い返すという違法な水際作戦が全国各地の福祉事務所で横行しています。
現状においてさえ、このような状況があるにもかかわらず、生活保護の申請を一層困難にする内容の生活保護法改正案が、本臨時国会で審議予定です。
そこで、各地で横行している水際作戦によって、生活保護の申請を妨げられている人の相談に対応し個別的な支援を行うとともに、違法な運用実態を明らかにし、生活保護制度の改善を求める契機とするため、本ホットラインを実施することとしました。
「全国一斉生活保護『水際作戦』ホットライン」
日時:2013年10月23日(水)午前10時~午後10時
<無料電話相談>
フリーダイヤル0120-158-794(ひんこんはなくす)
【相談例】
例えば,こんな相談に弁護士が直接お応えします。
・申請書がもらえない
・役所(福祉事務所)から次のように言われた。
「家族に援助してもらいなさい」
「生活保護ではなく,別の制度(新たなセーフティネット)を利用しなさい」
「65 歳までは働けるので,頑張って仕事を見つけなさい」
「自動車を処分しなさい」
「所持金がなくなってから来なさい」
「ホームレスなので生活保護は受けられない」
「借金があると生活保護は受けられない」
「家賃が高すぎるから生活保護は受けられない」
「保護費を返してください」
「辞退届を書いてください」
詳細は、日弁連HPをご参照ください。チラシのダウンロードもできます。
→ http://www.nichibenren.or.jp/event/year/2013/131023.html
- 2013年10月21日
- 投稿者:反貧困ネットワーク
- カテゴリー:集会宣言
集会宣言
私たちが経験している生きづらさには、貧困という名前があると気がつき、その姿がみえるようにとりくみはじめて6年がたちました。
その間、私たちは、どんな社会を実現すれば、この生きづらさから抜け出せるのか、考えをだしあってきました。理想の社会に至るには、いくつもの道があるけれど、ひとつだけ一致しているのは、私たちが目指すべきものは、誰もが尊厳をもって生きることができる社会でなくてはならないということです。そして、私たち自身が、私たちの未来を決める主人公であることです。
仕事の仕方や家族のあり方など、私たちの生き方を国が決めて、社会保障や税や雇用は、国が決めた生き方にあてはまる人だけを優遇する。貧困から抜け出したいならば、どんな仕事でもえり好みするなといわんばかりの雇用対策。そんなふうに国が決めた生き方にあてはまらないがゆえに、私たちは、生きづらい思いをしています。私たちは、反貧困ネットワーク結成以来、社会保障や税や雇用のあり方を、社会の現状にあわせて変えることを訴え続けてきました。
でも、政府は、変わらなければならないのは、私たちのほうだ、といわんばかりです。私たちは、国が決めたとおりに生きて働き変わらなければならないのでしょうか。
企業がもっと儲かって、お金持ちがもっとお金持ちになれば、社会全体がうるおって、おこぼれが下のほうにも回ってくる。だから企業にはやさしく法人税は減税。企業を儲けさせるために、生身の人間を犠牲にする。生活保護を削減し、何時間残業してもカウントゼロ、解雇しやすいように労働の規制を緩和する。その上、所得が少ない人のほうが負担が大きくなる消費税は増税。また、東京電力福島第一原発事故から、2年7カ月が経ちましたが、故郷を追われた多くの人々が、今なお、困難な中での避難生活を強いられています。貧困問題は、より一層深刻化しています。
現実を直視せずに、オリンピックで景気と気分を高揚させれば何とかなるなど、今はもう通用しません。半世紀前の高度成長期の産業社会の論理では、私たちの生きづらさは解消されることはありません。国が決めた生き方にあわせて私たちが変わることはできないし、そんなことは解決策にはなりません。私たちは、今日の集会での議論をつうじて、貧困問題は社会全体の問題であり、私たち誰もが人間らしく生きることができるように、制度のほうを変えなくてはならないことを、再確認し、これからも声をあげ、行動することを宣言します。
反貧困世直し大集会2013参加者一同
- 2013年10月14日
- 投稿者:反貧困ネットワーク
- カテゴリー:お知らせ
集会にご賛同いただいたみなさま、どうもありがとうございました。
【賛同団体・個人】※五十音順
荒川区職員労働組合、移住労働者と連帯する全国ネットワーク貧困PT、動く→動かす、NPO法人官製ワーキングプア研究会、自由と生存の家実行委員会、首都圏なかまユニオン、女性ユニオン東京、しんぐるまざあず・ふぉーらむ、全労協、東京都労働組合連合会、「なくそう! 子どもの貧困」全国ネットワーク、全労協、日本労働組合総連合会、びよんどネット、ふぇみん婦人民主クラブ、プレカリアートユニオン、郵政産業労働者ユニオン、Labor Now、労働者福祉中央協議会、赤石千衣子、稲葉奈々子、岩野浩昭、宇都宮健児、梅木隆弘、大槻知子、鬼頭摩文、木下 徹、國分伸介、志波早苗、清水直子、白石 孝、那須 淑夫、七澤浩、藤代 政夫、前田 昭典、綿貫 公平
(2013年10月14日現在)