カテゴリー “声明・提言 ”の記事

貧困率についての声明(2011/7/20)

  • 2011年07月20日
  • 投稿者:反貧困ネットワーク
  • カテゴリー:声明・提言

2011年7月20日
反貧困ネットワーク
(代表 宇都宮健児)

7月12日、厚労省が相対的貧困率を発表した。全体で16.0%、17歳以下の子どもの場合で15.7%だった。
2009年10月、政権交代直後の厚労省が初めて発表した相対的貧困率は、それぞれ15.7%、14.2%だった。それぞれ0.3%、1.5%の上昇であり、特に子どもの貧困率の上昇幅が著しく、相対的貧困状態にある子どもの数は3年間で約23万人も増加したことになる。
この結果は、厚労省が3年に一度行う国民生活基礎調査(大規模調査)のデータに基づいており、今回発表されたデータは2009年1~12月の所得に基づいている。前回調査の根拠データは2006年1~12月だった。

続きを読む

東日本大震災被災者支援のための緊急要望

  • 2011年03月18日
  • 投稿者:反貧困ネットワーク
  • カテゴリー:声明・提言

内閣総理大臣
菅 直人殿

反貧困ネットワーク
代表 宇都宮 健児

大震災と福島原発問題への昼夜をわかたぬ活動に敬意を表します。

しかし、被災地の状況は、ライフライン・物流の途絶によって、食糧や燃料の欠乏など、寒空のもとで命の危険さえともなう状況となっており、総力をあげた支援の強化が緊急課題であると認識します。

私たち反貧困ネットワークと協力・共同する多くの民間団体、個人も、被災された方々の支援のために全力で協力したいと切に思っています。

つきましては、以下のとおり要望し、貴職の真摯な対応を求めます。

 



1. 地方自治体等と共同して、権限を集中した現地対策本部を被災各県に設置し、食料や燃料、防寒具をはじめとした命をつなぐ生活必需品を、すべての被災者に届ける体制を大至急構築すること。

2. 被災者支援を迅速にすすめるため、NPOや民間団体、企業にも広く協力を呼びかけ、ボランティアの積極的な活用を行うこと。特に緊急を要する命をつなぐ生活必需品の配布については、ボランティア受入を大至急実施し、人海戦術(例えば、バイク部隊、小型トラック、ジープなど。)によって避難所、被災地全域でのきめ細かい配布を実施すること。

3. 生活必需品の配布や被災者支援のため、ガソリン等を確保・供給するなど、輸送対策を確立すること。また、東北全体の物流体制を早急に建て直し、モノ不足を解消すること。

4. 原発問題については、科学者の英知を結集して、その解決を大至急はかること。また、広報体制をいっそう強化して、正確な情報を速やかに開示し、すべての人々の疑念と不安を払しょくすること。

5. 震災、原発問題で一時的に避難を余儀なくされている人々の避難先と移動手段を十全に確保すること。協力する民間団体や自治体に対しては、その費用を速やかに補助すること。

6. 自らの被災を後回しにして不眠不休で活動を続ける現地行政職員や医療・福祉関係職員などに対して、支援・交替要員を確保・投入し、地域に不可欠なその活動が継続できるようにすること。

以上

貧困率測定についての声明(2009/10/24)

  • 2009年10月24日
  • 投稿者:反貧困ネットワーク
  • カテゴリー:声明・提言

2009年10月24日
反貧困ネットワーク
(代表 宇都宮健児)

2009年10月20日、政府は日本の相対的貧困率を15.7%と算出・発表した。私たちは、日本政府がついに政府公認の貧困率を算出したことを強く歓迎する。

これまで、貧困率についての政府の態度は極めて曖昧だった。OECD基準による相対的貧困率は政府資料(厚労省「国民生活基礎調査」資料)に基づいているにもかかわらず、政府としてそれを公認することには消極的で、他方で「絶対的貧困は大したことない」との言辞を繰り返していた。貧困問題に関わり、現場の切実さを日常肌身に感じている私たちからすれば、そうした政府の姿勢は単に「逃げをうっている」以外の何物でもなく、端的に言って無責任と映っていた。
続きを読む

声明(2009/10/16)

  • 2009年10月16日
  • 投稿者:反貧困ネットワーク
  • カテゴリー:声明・提言

反貧困ネットワーク
代表 宇都宮 健児

10月14日、反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長が、政府の国家戦略室の政策参与として起用されることが内定した。

湯浅事務局長の起用は、同氏のこれまでのNPO法人自立生活サポートセンター・もやいや反貧困ネットワーク、年越し派遣村村長などの活動が評価されたものであり、同氏には、年末年始の緊急対策での政策提言が期待されているものと考える。

わが国の現状は、雇用情勢が悪化する中でホームレスが急増し、年末年始の「派遣村」再現すら憂慮される事態となっている。新政権には、「派遣村」を必要としない緊急対策が求められている。

私たちは、新政権が、湯浅事務局長の経験と力量を十分に活かし、万全な年末対策を具体化することを、大いに期待する。

一方で、私たちは、今後の政府の施策を注視するとともに、引き続き政府に対し、貧困率の測定とそれに基づく貧困率削減目標の定立を求める。さらに、3党合意に基づく労働者派遣法の早期抜本改正、最低賃金の大幅引き上げと全国最賃制確立、有期労働契約の濫用規制、「障害者自立支援法」の廃止と、「制度の谷間」がなく利用者の応能負担を基本とする総合的な制度の制定、児童扶養手当の抜本改正、母子加算・老齢加算の復活等、総合的な貧困対策を求める。

私たちは、引き続き、貧困に苦しむさまざまな人の声を聞きながら、それらの人とともに力をあわせ、貧困のない社会を目指し、活動を継続していく決意であることを表明する。

声明(2009/8/30)

  • 2009年08月30日
  • 投稿者:反貧困ネットワーク
  • カテゴリー:声明・提言

2009年8月30日
反貧困ネットワーク
代表 宇都宮健児、事務局長 湯浅誠

歴史的選挙と言われた衆議院議員選挙の大勢が決した。

私たちはまず、政権交代を歓迎する。この間、日本社会の中には貧困が拡大したが、与党・政府には貧困問題と向き合う十分な意思が欠如していたからである。労働者派遣法に象徴される数々の規制緩和や、社会保障費2200億円抑制などの「構造改革」が断行され、人々の暮らしは圧迫され続けたが、その実態は「経済成長さえ果たせば解決する問題」と放置され、さらには「自助努力が足りないだけ」と自己責任論で抑圧された。少なからぬ人々にとって、この間の状態は端的に「踏んだり蹴ったり」であり、痛みだけを一方的に押し付けられた。11年連続3万人超の自殺者、1000万人を越える年収200万円未満のワーキング・プア、派遣切り被害者、ネットカフェ難民、ホームレス、餓死者等々は、この間の政治が、人間らしい暮らしを保障するという最も基本的な任務を果たしてこれなかったことを告発している。その意味で、今回の選挙結果は、抑圧され続けた人々からの与党・政府に対する「しっぺ返し」だった。

続きを読む

  • Youtube
  • ustream
  • 反貧困オンラインショップ
  • 反貧困世直し大集会
  • 反貧困フェスタ
  • 貧困ジャーナリズム大賞
  • イベントカレンダー
  • カテゴリー

  • 月別アーカイブ

  • カレンダー

    2024年11月
    « 4月    
     123
    45678910
    11121314151617
    18192021222324
    252627282930  
▲ページ先頭へ